ビデオの方は、かなりあります。自分が所有しているビデオのタイトルのリ
ストを見たところ、120位あります。とはいっても、この中には‘ドリフ大
爆笑’のビリヤードのコント(なんと、ブームの時、甲斐プロが指導をしてい
る!)や、‘料理天国’のプールバー特集、といったものもありますから、
‘純粋な’数は100ぐらいでしょう。

 ポケット関係では、アメリカでのトーナメントの試合がそれなりにあります。
例えば、

Jim Mataya(11) Mike Sigel(10) McDERMOTT MASTERS 7 LAS VEGAS

CLEVELAND 10-BALL CLASSIC   Allen Hopkins VS David Howard
                            Allen Hopkins VS 奥村健

などがあります。
 3クッションの方は、最近の全日本3クッション選手権とか、2年前のワー
ルドカップ東京大会の試合を家庭用ビデオで収録したものが多数あります。そ
れと、人から‘貸して’いただいたものに、

1993年ワールドカップ東京大会決勝 R.クールマンス VS 小林伸明 
(テレビ放送用ノーカット版)

BILLARD-Artisticue WM1991 という、ヨーロッパでのアーティスティックの大
会の試合をアーティスティックのボールの配置ごとに解説したものなどがあり
ます。

書籍の方も、それなりにあります。‘ビリマガ’以外に、単行本として、‘ビ
リヤード入門’といった類のものが10冊ぐらいあります。それと私は、昔の
ビリヤードの本を集めるのが好きでして、お気に入りの本として、

山田浩二著「最新撞球術」(昭和9年発行)

というのがあります。この著者は大正時代に欧米に渡って、アメリカのウィリー・
ホッペ、オーストリアのジャン・ブルノーという、当時の第一人者をつぎつぎ
に破った、という人で、日本にボークラインを伝えた人でもあります。

この本には、「撞球十訓」という、ビリヤードに対する心構えが書いてあって、
なかなか面白いです(例えば、1 スポーツの精神を忘れず 2 勝負を目的
とすることなく ・・・ 5 安球たりとも侮らず・・・)。どこかに飾って
おきたいくらいです。

さらに、この本の第1章のタイトルが「精神の統一」(!)というもので、こ
れまた、ビリヤードに対する心構えについて、長々と書かれています・・・。

ほかに、お気に入りのものとして、

小川文雄著「新案図解 玉突術」(明治36年発行)

という本があります。昔のビリマガによると、これが日本で最初のビリヤード
の解説本のようです。このころはまだ現在のようなビリヤード用語が確立して
いなかったようで、例えばクッションのことを「コシン」、撞点のことを「突
き所」、押し玉のことを「上突」などと表現しています。

また、ビリヤード用具の解説のところでは、ボール(当時はもちろん象牙)の
扱い方の難しさが書かれていて、「近世発明の‘セルロイド’を以て象牙に代
へたならば、何うあろうかと思ふ。」(原文通り)といった記述があったりし
て、歴史を感じさせます。